エデアの考
2009年08月27日
企画参加キャラクター エデアとリオの、
本気の語りを投げ込んでいくところです。
メインブログのオリジナルキャラカテゴリ、
エデアの章の続きに近いかも。
そんなに楽しむ人はいないんじゃないかと思うので、
私もそんなに見る人はいないつもりで
本心そのままに書いていく予定。
普通に読むと話の順序が目茶苦茶なので、
こちらにまとめてあります。
R-18&R-18G考察(pixiv内)はこちら。
本気の語りを投げ込んでいくところです。
メインブログのオリジナルキャラカテゴリ、
エデアの章の続きに近いかも。
そんなに楽しむ人はいないんじゃないかと思うので、
私もそんなに見る人はいないつもりで
本心そのままに書いていく予定。
普通に読むと話の順序が目茶苦茶なので、
こちらにまとめてあります。
R-18&R-18G考察(pixiv内)はこちら。
(00:13)
2009年08月26日
2009年08月20日
しょーごさんのやってらしたバトンに興味そそられて貰ってきました!
バトンの性質上、回答はアパートinする前の内容も含んでます;
あとフリーが多かったので今回は珍しく普通に回してみようと思い、
なんとなくエメツリさん、八種さん、ライスさんにお渡ししてます。
本当は愛してるアレ(※)並みに名前挙げ兼ねないので時には控え目で。
気が向いたらどうぞ。
続きを読む
バトンの性質上、回答はアパートinする前の内容も含んでます;
あとフリーが多かったので今回は珍しく普通に回してみようと思い、
なんとなくエメツリさん、八種さん、ライスさんにお渡ししてます。
本当は愛してるアレ(※)並みに名前挙げ兼ねないので時には控え目で。
気が向いたらどうぞ。
続きを読む
(16:37)
2009年07月30日
なあ。
これ、痛覚ってやつかね。
久しぶり。
ちょっと卑怯なんじゃねえの?
半端に余計なもん思い出させてくれやがって。
どうせなら温かい血と無害な肌も下さいよ。
妙な技を使う。
滑稽な合成装置に繋がったでっかい肉塊に
様々な動物の部品が悪戯にひっついて、醜いマーマだ。
切り裂かれた腹部と思しき部分からは血と羊水、
これまた母親に似たり寄ったりの胎児の部品が吹きこぼれている。
エデアは鞭の先端につけた刃で奴の"生産"を止める代わり、
奴が伸ばしたカギ爪付きの触手に貫かれていた。
既にエデアによって傷だらけにされているそれは
エデアの体内でも休むことなく再生を続け、すっかりいびつになっている。
それがどうこっちに作用したのかは分らないが、
胸のあたりに燃えるような熱が走った。
やべえ。
エデアは奴に突き刺さした刃を引き戻し、
手元に返ってくるや否や己の身体から突き出た奴の腕を刈り取った。
奴の一部を喰った右胸はそれと同化し、
エデアの古傷を忘れていた感覚と共に蘇らせつつある。
ヒューゥ。こりゃとっとと仕留めねえと、分が悪ィや。
しかしね。
今までのこいつ等って言えば全生命を殺し合いに賭けてる感じで、
モロかったし後腐れなく息絶えてくれたんだけど。
何こいつ。明らかにタイプが違う。
見た目もマズいし。まるでオレみたい。
リオはこの部屋に踏みこむ前から
何の予感がしたんだか、ガチガチ歯まで鳴らして震えていた。
オレがこいつと戦い始めてからなんざ、
頭を両手で押さえこみ、部屋の隅にうずくまっている。
痛むのか。
閉じ込められていた記憶が暴れだして頭ン中を引き毟っているのか?
この化物を前に、どうやらオレは倒れられない。
オレが動かなくなったら、次はリオだ。
ハッ、御冗談。
「右目のこぶ…」
リオの声がした?
それを認識する間も無く。
「いやああああぁ!!
痛い!痛い!痛いよ、痛いいぁぁあやめて!殺すな!!
右目のこぶよ、エデアさん!マザーが、未来が! 止まる…
聖地を…よくも…助けて、殺す、助けて、助けて」
錯乱!
ウソだろ、初めて垣間見たそれがホントのお前?
ひでェや、言ってることバラバラだ。
そんな憎悪に塗れた悲痛な声で。
…だけど、その中にお前がいる。
ン、分かったよ、了解。照らしてくれて、さんきゅ。リオ。
後は簡単だった。
ただ言われたとおり、処理すりゃ良かったんだから。
倒れたそいつがむざむざとさらけ出した身体の裏側には、
これまでになくでかでかとクレッシェンドの痣が刻まれていた。
オレのほうも分りきってた。
奴渾身の置き土産が、よりによって過去の死因を再現してくれたから。
キャプテンの息子というだけで直々に新船長へとのし上げられ、
父亡き後、部下達の膨れ上がった反感の餌食となった。
その、肺を貫く刺し傷を。
オレは殆ど倒れこむように座りこんで、
年期の入った石壁にもたれかかっている。
右胸の穴からは赤黒い血が愉快なくらいにダラダラ流れ落ち、
腐った皮膚面に触れたとたん、嘲笑う様に馴染みの土色へと変化する。
リオは…頭痛、治まったかい。
まだ頭がぐらぐらするのか、おぼつかない足取りでこっちへ向かってくる。
良かったな。お前、もう自由じゃん。
笑ってくれよ。視界も霞んできたし。
リオ。
やめてくれ。
その柔らかな手をオレに伸ばすな。
哀れむべきはお前自身だ。本部の救援なんか一度も無かったじゃねえか。
全てをお前に捧げて逝くオレを静かに見守っちゃくれねえの?
最後に、オレにその命を奪わせようってか?
頼むよ、嘘だろ、やめろ、
気が狂いそうだ。
頬に。
唇に。
悲しくなるほど堪能的な温もりが訪れた。
彼女を包んでいた布がずるりと溶けだす。
目を落としたエデアは露わになった彼女の左手甲に一瞬何かを見た。
ケロイド? 右辺のない、鋭く尖った三角形。
少しいびつだが、確かに道中飽きる程見てきた形の傷痕だった。
頭の中で何かが繋がり弾ける音。
ああ、そうか。
お前か。
世界を救おうとしていたのは、お前だったのか。
リオの中の記憶がマザーと呼んだ死体の横に、
カタコンベの中枢には似つかわしくない無骨な鉄製の扉があった。
奴らの母が護っていた、その小さな扉の向こうには何がある?
オレもリオも、もうここから一歩も動けない。
なあリオ、お前が昔、何よりも大切に育てていたものが
そこに眠ってんじゃないのかね…。
全く、目が先にダメんなって良かった。
腐り落ちていくリオの顔を鮮明に見なくて済む。
触覚はまだ未練たらしく残っている。
オレの顔に被さっていた頭が胸板にずり落ちた。傷を塞いでくれるのか?
腐肉が地面に垂れ落ちる僅かな音もやけにはっきり聞こえる。
オレに覆い被さって、リオの体重が軽くなっていく。
お前は、果たして何を救った?
運良く命永らえたこの世界か?一人の腐った男か?それとも…お前自身?
ねェ…オレもさ、眠くてたまんねェや。温かいうちに二人で寝てしまえばいい。
お前の死に顔が安らかだったこと、永久に、ただそれだけを祈りながら。
...
←Catacombes

原案は中学生の頃のもの。中二病という言葉が嫌でも頭をかすめます。
over the~ を受けて、人外アパートに馴染むと共に消そうと思っていた
旧Verのお話Messiahを、本気で見返して再構築する機会をいただきました。
元々小説を日常的に読み書きする人間じゃありませんから
技量上、要所要所だけ書いて残りは想像にお任せするスタイルとなり
目を瞑ってもらわざるを得ない部分も山とあるかと思いますが、
楽しんでいただけましたら幸いです。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
ってFinの代わりに『...』なんて付いてますね。
本編だけでは答に近いものがなんとなく分る程度なので、
今後はのんびりとネタばらしを書いていこうかと思っています。
大体これじゃ後味悪いしね!というわけで、もう少し続くみたいです。
また機会があればお付き合い下さい。
これ、痛覚ってやつかね。
久しぶり。
ちょっと卑怯なんじゃねえの?
半端に余計なもん思い出させてくれやがって。
どうせなら温かい血と無害な肌も下さいよ。
妙な技を使う。
滑稽な合成装置に繋がったでっかい肉塊に
様々な動物の部品が悪戯にひっついて、醜いマーマだ。
切り裂かれた腹部と思しき部分からは血と羊水、
これまた母親に似たり寄ったりの胎児の部品が吹きこぼれている。
エデアは鞭の先端につけた刃で奴の"生産"を止める代わり、
奴が伸ばしたカギ爪付きの触手に貫かれていた。
既にエデアによって傷だらけにされているそれは
エデアの体内でも休むことなく再生を続け、すっかりいびつになっている。
それがどうこっちに作用したのかは分らないが、
胸のあたりに燃えるような熱が走った。
やべえ。
エデアは奴に突き刺さした刃を引き戻し、
手元に返ってくるや否や己の身体から突き出た奴の腕を刈り取った。
奴の一部を喰った右胸はそれと同化し、
エデアの古傷を忘れていた感覚と共に蘇らせつつある。
ヒューゥ。こりゃとっとと仕留めねえと、分が悪ィや。
しかしね。
今までのこいつ等って言えば全生命を殺し合いに賭けてる感じで、
モロかったし後腐れなく息絶えてくれたんだけど。
何こいつ。明らかにタイプが違う。
見た目もマズいし。まるでオレみたい。
リオはこの部屋に踏みこむ前から
何の予感がしたんだか、ガチガチ歯まで鳴らして震えていた。
オレがこいつと戦い始めてからなんざ、
頭を両手で押さえこみ、部屋の隅にうずくまっている。
痛むのか。
閉じ込められていた記憶が暴れだして頭ン中を引き毟っているのか?
この化物を前に、どうやらオレは倒れられない。
オレが動かなくなったら、次はリオだ。
ハッ、御冗談。
「右目のこぶ…」
リオの声がした?
それを認識する間も無く。
「いやああああぁ!!
痛い!痛い!痛いよ、痛いいぁぁあやめて!殺すな!!
右目のこぶよ、エデアさん!マザーが、未来が! 止まる…
聖地を…よくも…助けて、殺す、助けて、助けて」
錯乱!
ウソだろ、初めて垣間見たそれがホントのお前?
ひでェや、言ってることバラバラだ。
そんな憎悪に塗れた悲痛な声で。
…だけど、その中にお前がいる。
ン、分かったよ、了解。照らしてくれて、さんきゅ。リオ。
後は簡単だった。
ただ言われたとおり、処理すりゃ良かったんだから。
倒れたそいつがむざむざとさらけ出した身体の裏側には、
これまでになくでかでかとクレッシェンドの痣が刻まれていた。
オレのほうも分りきってた。
奴渾身の置き土産が、よりによって過去の死因を再現してくれたから。
キャプテンの息子というだけで直々に新船長へとのし上げられ、
父亡き後、部下達の膨れ上がった反感の餌食となった。
その、肺を貫く刺し傷を。
オレは殆ど倒れこむように座りこんで、
年期の入った石壁にもたれかかっている。
右胸の穴からは赤黒い血が愉快なくらいにダラダラ流れ落ち、
腐った皮膚面に触れたとたん、嘲笑う様に馴染みの土色へと変化する。
リオは…頭痛、治まったかい。
まだ頭がぐらぐらするのか、おぼつかない足取りでこっちへ向かってくる。
良かったな。お前、もう自由じゃん。
笑ってくれよ。視界も霞んできたし。
リオ。
やめてくれ。
その柔らかな手をオレに伸ばすな。
哀れむべきはお前自身だ。本部の救援なんか一度も無かったじゃねえか。
全てをお前に捧げて逝くオレを静かに見守っちゃくれねえの?
最後に、オレにその命を奪わせようってか?
頼むよ、嘘だろ、やめろ、
気が狂いそうだ。
頬に。
唇に。
悲しくなるほど堪能的な温もりが訪れた。
彼女を包んでいた布がずるりと溶けだす。
目を落としたエデアは露わになった彼女の左手甲に一瞬何かを見た。
ケロイド? 右辺のない、鋭く尖った三角形。
少しいびつだが、確かに道中飽きる程見てきた形の傷痕だった。
頭の中で何かが繋がり弾ける音。
ああ、そうか。
お前か。
世界を救おうとしていたのは、お前だったのか。
リオの中の記憶がマザーと呼んだ死体の横に、
カタコンベの中枢には似つかわしくない無骨な鉄製の扉があった。
奴らの母が護っていた、その小さな扉の向こうには何がある?
オレもリオも、もうここから一歩も動けない。
なあリオ、お前が昔、何よりも大切に育てていたものが
そこに眠ってんじゃないのかね…。
全く、目が先にダメんなって良かった。
腐り落ちていくリオの顔を鮮明に見なくて済む。
触覚はまだ未練たらしく残っている。
オレの顔に被さっていた頭が胸板にずり落ちた。傷を塞いでくれるのか?
腐肉が地面に垂れ落ちる僅かな音もやけにはっきり聞こえる。
オレに覆い被さって、リオの体重が軽くなっていく。
お前は、果たして何を救った?
運良く命永らえたこの世界か?一人の腐った男か?それとも…お前自身?
ねェ…オレもさ、眠くてたまんねェや。温かいうちに二人で寝てしまえばいい。
お前の死に顔が安らかだったこと、永久に、ただそれだけを祈りながら。
...
←Catacombes

原案は中学生の頃のもの。中二病という言葉が嫌でも頭をかすめます。
over the~ を受けて、人外アパートに馴染むと共に消そうと思っていた
旧Verのお話Messiahを、本気で見返して再構築する機会をいただきました。
元々小説を日常的に読み書きする人間じゃありませんから
技量上、要所要所だけ書いて残りは想像にお任せするスタイルとなり
目を瞑ってもらわざるを得ない部分も山とあるかと思いますが、
楽しんでいただけましたら幸いです。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
ってFinの代わりに『...』なんて付いてますね。
本編だけでは答に近いものがなんとなく分る程度なので、
今後はのんびりとネタばらしを書いていこうかと思っています。
大体これじゃ後味悪いしね!というわけで、もう少し続くみたいです。
また機会があればお付き合い下さい。
(08:25)
2009年07月25日
エデアはずっと腑に落ちないでいる。
何故、リオがよこされた?
彼女は僅か1年の見習いだ。全てにおいて経験が浅い。
女の割にはそこそこタフだが、どう頑張っても足手まといだ。
彼女はこれをどう思っている?
異変について、彼女から詳しく聞かされることは無い。
だが、巣窟に近付くにつれその数を増し
群れを成して襲いかかってくるキメラ達は、事態の深刻さを物語っている。
奴らに潰された町も見た。皆殺しだった。
動かなくなった子供の蛆が湧く傷口を、首輪をつけた犬が舐めていた。
"進級試験"だと? 随分ヘビーだな、オイ。
「きっとこの付近だわ…違いないと思うんだけど…」
岩壁に行く手を阻まれ、うっそうと茂る背の高い草木の中で、
リオはぶつぶつ言いながら周囲を調べまわっている。
エデアは小さく溜息をついた。
さっきから何度もキメラに襲われているってのに、
もはや堂々としたもんだ。
オレと言えば完全に臨戦態勢、
利き手に得物、対の手は剥き出しってのに。
「エデアさん、ちょっと!」
後ろでリオが呼んだ。
「見て、これ。 この岩の裂け目、何か不自然じゃない?」
リオが指さしたのは、一見何の変哲もない岩壁の一部だった。
確かに大きな亀裂が走っている。閉めた扉を思わせなくもない。
エデアが近づこうとしたとたん、岩が音を立ててずれはじめた。
ビンゴ。
カモフラージュを解いた石扉は大口を開け、
中から猿頭の巨大なキメラが現われ出た。
頭が不気味に肥大している。身体は黒熊だ。
口が無く、本来口のある部分にはあの痣がはっきりと横切っている。
そいつはリオに半分突き出たオレンジのような目をぎょろりと据えた。
「………っ」
急にリオが額を押さえてうずくまる。
「あ…あ……? 赤…赤い、霧…兵士?……罠!嫌、殺される…痛い…頭……」
猿の目が見開かれ、熊の腕が振り上げられた。
「チッ、何しやがった?!」
エデアの放った刃がリオの頭上を飛び、猿の片目に突き刺さった。
相手は苦痛の叫び声を上げ、がむしゃらに腕を振り回す。
リオの周囲に拳が降る。このままでは彼女に当たる!
間に合え…!
ドッと鈍い音がした。
キメラの腕が肩からもげ落ち、リオをかすめて地に落ちた。
頭部からは腐肉が垂れ落ち、白い骨が覗きはじめている。
「…手…も、飛…ばした、のね…」
切れぎれに言い、リオは気を失った。
エデアは彼女の傍に駆け寄った。
良かった。息はしている。今は痛がっている様子もない。
安心しても良さそうだ。後で気付け薬を飲ませるか。
続いて腐敗を続けるキメラの前まで歩いて行き
死体の中から得物をまさぐり出すと、
刃に突き刺さっている己の手を抜き取って、無理矢理手首に押し込んだ。
その手でキメラの肉をわし掴み、かじりつく。
暫くして、エデアの手首からじわじわと腐肉が湧き出した。
また一掴み、貪る様に喰っていく。
連戦で減った肉体が少しずつ元に戻っていった。
後ろで物音がした。
「…見たのか?」
エデアは振り向かずに聞いた。
「本当はこんなもん喰いたくねェよ」
「分かってる。ありがと」
向き合ったリオは両腕で自分の肩を抱いて座っていた。
「ねえ、さっき、私どうしてた? あのキメラに睨まれてから。
変ね、頭がくらくらして…まるで混乱してるみたいよ」
リオは何かに脅えているような、それとも喜んでいるような、
不思議な表情をしていた。
「何か、口走ってたぜ。赤い…霧だの、兵士だの」
「…それ、キメラの記憶なんかしら。それとも…私?」
「さァな。オレには幻覚を見せられてた様に見えたがね」
リオは静かに立ち上がり、洞窟の入口を見据えた。
「…なんだっていいわ。さあ、早くしましょ。
あそこ、いつまで開けてくれてるか分からないもの」
また、お前の精神だか記憶だか、いじくられるかもしれないのに?
エデアには言えなかった。
文句こそ垂れたが、彼女が弱音を吐くことはこれまでも無かった。
リオが選ばれた理由が解ったような気もした。
同時に、キナ臭いのは本部の方かもしれないとも。
エデアは返事の代わりに腐肉がこびり付いた刃を外して捨て、
己の顔の前で拳を突き合わせるように
二回り大きな代え刃を得物にしっかりと取り付けてみせた。
End of Messiah→
River ideaから、またまた随分日数経過しました。
ラスト先にありきの話なので、以上で伏線を収集できたか分かりませんけど。
今までのものと同じように、この方がええかなと思ったらその度手を入れます。
次で最後です。本当に拙いながらにお付き合い下さりありがとうございます。
※洞窟…
話の中で書けなかったので注釈で。せ、せこい。
カタコンベ、地下墓地です。
古くからそこにあったのか、態々造られたものかは解りませんが、
今では人間ばかり襲うキメラ達の巣窟になっています。
何故、リオがよこされた?
彼女は僅か1年の見習いだ。全てにおいて経験が浅い。
女の割にはそこそこタフだが、どう頑張っても足手まといだ。
彼女はこれをどう思っている?
異変について、彼女から詳しく聞かされることは無い。
だが、巣窟に近付くにつれその数を増し
群れを成して襲いかかってくるキメラ達は、事態の深刻さを物語っている。
奴らに潰された町も見た。皆殺しだった。
動かなくなった子供の蛆が湧く傷口を、首輪をつけた犬が舐めていた。
"進級試験"だと? 随分ヘビーだな、オイ。
「きっとこの付近だわ…違いないと思うんだけど…」
岩壁に行く手を阻まれ、うっそうと茂る背の高い草木の中で、
リオはぶつぶつ言いながら周囲を調べまわっている。
エデアは小さく溜息をついた。
さっきから何度もキメラに襲われているってのに、
もはや堂々としたもんだ。
オレと言えば完全に臨戦態勢、
利き手に得物、対の手は剥き出しってのに。
「エデアさん、ちょっと!」
後ろでリオが呼んだ。
「見て、これ。 この岩の裂け目、何か不自然じゃない?」
リオが指さしたのは、一見何の変哲もない岩壁の一部だった。
確かに大きな亀裂が走っている。閉めた扉を思わせなくもない。
エデアが近づこうとしたとたん、岩が音を立ててずれはじめた。
ビンゴ。
カモフラージュを解いた石扉は大口を開け、
中から猿頭の巨大なキメラが現われ出た。
頭が不気味に肥大している。身体は黒熊だ。
口が無く、本来口のある部分にはあの痣がはっきりと横切っている。
そいつはリオに半分突き出たオレンジのような目をぎょろりと据えた。
「………っ」
急にリオが額を押さえてうずくまる。
「あ…あ……? 赤…赤い、霧…兵士?……罠!嫌、殺される…痛い…頭……」
猿の目が見開かれ、熊の腕が振り上げられた。
「チッ、何しやがった?!」
エデアの放った刃がリオの頭上を飛び、猿の片目に突き刺さった。
相手は苦痛の叫び声を上げ、がむしゃらに腕を振り回す。
リオの周囲に拳が降る。このままでは彼女に当たる!
間に合え…!
ドッと鈍い音がした。
キメラの腕が肩からもげ落ち、リオをかすめて地に落ちた。
頭部からは腐肉が垂れ落ち、白い骨が覗きはじめている。
「…手…も、飛…ばした、のね…」
切れぎれに言い、リオは気を失った。
エデアは彼女の傍に駆け寄った。
良かった。息はしている。今は痛がっている様子もない。
安心しても良さそうだ。後で気付け薬を飲ませるか。
続いて腐敗を続けるキメラの前まで歩いて行き
死体の中から得物をまさぐり出すと、
刃に突き刺さっている己の手を抜き取って、無理矢理手首に押し込んだ。
その手でキメラの肉をわし掴み、かじりつく。
暫くして、エデアの手首からじわじわと腐肉が湧き出した。
また一掴み、貪る様に喰っていく。
連戦で減った肉体が少しずつ元に戻っていった。
後ろで物音がした。
「…見たのか?」
エデアは振り向かずに聞いた。
「本当はこんなもん喰いたくねェよ」
「分かってる。ありがと」
向き合ったリオは両腕で自分の肩を抱いて座っていた。
「ねえ、さっき、私どうしてた? あのキメラに睨まれてから。
変ね、頭がくらくらして…まるで混乱してるみたいよ」
リオは何かに脅えているような、それとも喜んでいるような、
不思議な表情をしていた。
「何か、口走ってたぜ。赤い…霧だの、兵士だの」
「…それ、キメラの記憶なんかしら。それとも…私?」
「さァな。オレには幻覚を見せられてた様に見えたがね」
リオは静かに立ち上がり、洞窟の入口を見据えた。
「…なんだっていいわ。さあ、早くしましょ。
あそこ、いつまで開けてくれてるか分からないもの」
また、お前の精神だか記憶だか、いじくられるかもしれないのに?
エデアには言えなかった。
文句こそ垂れたが、彼女が弱音を吐くことはこれまでも無かった。
リオが選ばれた理由が解ったような気もした。
同時に、キナ臭いのは本部の方かもしれないとも。
エデアは返事の代わりに腐肉がこびり付いた刃を外して捨て、
己の顔の前で拳を突き合わせるように
二回り大きな代え刃を得物にしっかりと取り付けてみせた。
End of Messiah→
River ideaから、またまた随分日数経過しました。
ラスト先にありきの話なので、以上で伏線を収集できたか分かりませんけど。
今までのものと同じように、この方がええかなと思ったらその度手を入れます。
次で最後です。本当に拙いながらにお付き合い下さりありがとうございます。
※洞窟…
話の中で書けなかったので注釈で。せ、せこい。
カタコンベ、地下墓地です。
古くからそこにあったのか、態々造られたものかは解りませんが、
今では人間ばかり襲うキメラ達の巣窟になっています。
(21:36)
